そこに居ないからこそ「そこに行く意味」を作る〜LAC津山滞在記〜

そこに居ないからこそ「そこに行く意味」を作る〜LAC津山滞在記〜

image

皆さんこんにちは。

株式会社midnight sun代表取締役 角田尭史と申します。

元多拠点生活者で、今は宮城県石巻市に定住しつつ出張ベースでいくつかの地域に行っています。

2020年7月〜2021年12月の多拠点生活期間の移動距離を集計してみたところ、なんと30,000km移動していました。

この記事によると、四国一周が974.2kmらしいので、四国を30周した計算になります。

Googleスプレッドシートで移動距離を集計しました。最後の1ヶ月の追い込みがエグい
Googleスプレッドシートで移動距離を集計しました。最後の1ヶ月の追い込みがエグい

冗談はさておき。

2022年2月20日〜22日の期間、LivingAnywhere Commons(以下LAC)という多拠点生活サービスを利用して岡山県津山市に滞在しました。

津山はこれで4回目の滞在だったのですが、多拠点生活をしていたからこそできたこと、事業者だからこそできたことがあった滞在でした。

愛媛出身、石巻在住の私がこの期間に津山にいた理由などを書き記したいと思います。

目次▼

ビジネスプランコンテストファイナリストとして津山へ

結論から入ると、この期間私が津山にいた理由は2つ。

1つは、ビジネスプランコンテスト「Homing」にファイナリストとして出場するため。

そしてもう1つは、1ヶ月間鞄持ちとして受け入れていた学生に、このコンテストおよび私の発表を見てもらうためでした。

ビジネスプランコンテスト「Homing」の様子については、運営会社であるレプタイル株式会社さんがまとめてくれているので、ぜひこちらをご覧ください。

登壇中の写真はこちら↓

Homingのテーマカラーに合わせて黄色の服を着ていったが、誰も気づいてくれなかった
Homingのテーマカラーに合わせて黄色の服を着ていったが、誰も気づいてくれなかった

新しい事例を作るためHomingを受講

このHomingというのは、レプタイルさんが運営する創業スクールのことで、一言でいうなら「事業プランを磨く場」です。

色んな方の講演を聞いたり、事業プランを発表してメンターさんからフィードバックをもらったりしながら、半年かけて事業を磨いていく、というものです。

私はこのHomingの4期生として、2021年8月〜2022年2月の間お世話になっていました。

しかし、このHomingは「『Uターンが稼ぐつやま』をつくる!」というコンセプトのもと、津山・美作地域での創業を志す者に門戸が開かれた創業スクールです。

ここだけ見ると私は完全に対象外なのですが、それでも迷いなくHomingに参加した理由がいくつかあります。

※冗談じゃなく、美作(みまさか)の読み方を知ったのが昨年だったくらい、岡山県北には全く縁がありませんでした

私は遠方のため基本オンライン参加だったのですが、唯一現地参加した2021年12月の回
私は遠方のため基本オンライン参加だったのですが、唯一現地参加した2021年12月の回

一つ目は、純粋に「面白そうだ」と思ったこと。

経験を何より重視して生きているので、「いい経験ができそうだ」という直感に従って受講しました。

二つ目は、多拠点生活をする中で「起業家としてビジネスのことを相談したり磨いたりできる場が少ない」と感じていたこと。

僕だけかもしれませんが、同じライフスタイルの人の中に”起業家”と呼べる人があまりいなくて、Homingの存在を知り「津山にそういう場があるのはありがたいな」と思いました。

三つ目は、「関係人口が特定地域のビジネスプランコンテストに出る」という新しい事例を作りたかったこと。

基本的には津山・美作地域の方がエントリーしていると予想し、「LivingAnywhere Commons経由でHomingを受講するのは私が初めてだろうし、コンテストに出場できたらそれも初めてだろうな」と思って、私としてはそこに燃えたのです。

また、第5期以降LivingAnywhere Commons経由で受講する人が増えたら面白いな、という考えもありました。

葛藤しかなかった6ヶ月間

Homingは、月1回講義があり、それを6ヶ月繰り返すことで進んでいきます。

毎回事業プランをアウトプットし、フィードバックを受けた上で1ヶ月間実践し、その翌月にまたフィードバックを受ける…という流れです。

この6ヶ月間、今振り返ると「受講してよかった」と心底思っているのですが、その過程は結構葛藤しました。

マジで。

その葛藤をちょっとだけ書き記します。

6回のうち、最初の3回は何も思っていなかったのですが、後半に差し掛かると途端に疑問が。

「私は何のためにHomingを受講してるんだっけ?」 「そもそも津山のビジコンに出る意味はあるのか?」 「今のビジネスプランを、わざわざ津山まで行って発表する理由はなんだ?」 「てかなんでこの人たちのメンタリングを受ける必要があるんだっけ?」 「『自分が何者か』を問いただしてくるけど、別に何者でもよくね?」

挙げ出すとキリがありませんが、こういう考えが頭の中でグルグルしていました。

自分から受講しておいて、こんなこと考えるなんてまあまあクソですよね。

そのくらい葛藤していた、ってことが伝われば幸いです。

※第5回のメンタリングの前くらいまで、途中退場しようかと結構本気で考えていました

葛藤したからこそ見えた意味

でも、これらの葛藤があったからこそファイナリストとしてステージに立つことができた、と胸を張って言えます。

最終的には、「多拠点生活をする学生が、滞在先で短期アルバイトをして収入を得る『どこでもアルバイト』」という事業プランにしたのですが、その際に大事にした観点はただ一つでした。

それは、「なぜ私は津山にいるのか?」です。

多拠点生活をしなかったら津山に来ることは多分なかっただろうし、当然Homingの存在も知らないままだったでしょう。

かつ、多拠点生活の苦労や、Homingという環境に出会うまでの苦労は私だからこそわかることで、後に続く人が同じ苦労をする必要は全くありません。

つまり、「私と同じ苦労をしなくて済むように」という考えが、この『どこでもアルバイト』のアイデアをくれたのです。

※この事業アイデアはぜひ実現に向けて動かしていきたいので、発表に使ったスライドを公開することにします

僕の中に生まれた葛藤のうち、「『自分が何者か』を問いただしてくるけど、別に何者でもよくね?」に対する回答はこれです。

自分がやらなくていいことはやらなくていいしそもそも続かないからこそ、自分が事業者としてやることに自分なりの意味を持たせるべし。

物事は形にしてこそ意味がある

結局この『どこでもアルバイト』でコンテストにエントリーし、ファイナリストに選出されて発表したのですが、賞の獲得はならず。

でも、そこに関しては全く悲観していません。

実は、11月まで全く違うビジネスプランで進めていたのですが、葛藤を経て12月のメンタリング時にいきなり変更。

つまり、他のファイナリストが6ヶ月間練ってきたものに対し、僕はたった2ヶ月のもので戦ったのでした。

これを言い訳の材料にしたいわけではなく、むしろ逆で「たった2ヶ月でよくファイナリストになれたな」と自分を褒めてあげたい。

image

また、他のファイナリストと比べて粗々なプランですが、Homingのメンタリングの中で面白がってくれたメンターさんがいて、それがすごく励みになりました。

「一緒にやっていこうよ」という声もかけてくれていたので、「あくまでコンテストは過程であって、実際に事業を進めていくことが大事」という心持ちだったのが悲観しなかった最大の理由です。

ビジネスプランコンテスト、というより、津山の事業者への営業の場、と捉えていました。

まあ、賞が取れなかったのが悔しいのも事実なんですけどね。

次へのバトンは渡せたはず

なお、今回は観覧席で学生が2人観てくれていました。

社会人と大学生の鞄持ちマッチング企画「どこでもだれでも鞄持ち」の運営メンバー・エイミーと1ヶ月間僕の鞄持ちをしてくれていたあおいちゃん。

あおいちゃんが事業作りに興味があるということだったので、その勉強の一環としてコンテストを見てもらおうと思い、招待したのでした。

左がエイミー、中央があおいちゃん、右が私
左がエイミー、中央があおいちゃん、右が私

1ヶ月で一緒にインプットをしつつ、あおいちゃんのビジネスプラン1.1を作ることを鞄持ち期間の宿題と課していました。

※1.1なのは、最初に1.0を作って、色んな人の話を聞いたりコンテストを見たりして磨いてほしい、という意味

そして、LAC津山コミュニティマネージャーであり、Homing事業責任者でもあるレプタイル武川さんにも同席してもらってビジネスプラン1.1を発表してもらいました。

内容は秘密だがすごくよかったし、武川さんの反応もよかったので「Homing第5期として来年ぜひ受講&コンテストに出場してほしい」と提案。

実際どうするかは本人次第ですが、そこまでのキラーパスは出せたと思っています。

また、Homingを受講した目的の一つである「新しい事例を作る」も達成できたかな、と。

レプタイル取締役の白石さんもFacebookで「こういう事例を増やしていきたい」と書いてくださり、それだけで私が津山に行った意味があったなと思えました。

そこに居ないからこそ「そこに行く意味」を作る

今回の津山滞在をまとめると、そこに居ないからこそ「そこに行く意味」を作るという言葉に集約されます。

多拠点生活をしていると、「それ何の意味があるの?」とたまに聞かれます。

聞きたくなる気持ちはわかるのですが、心の中でこのようにずっと思っていたし、これからもそれは変わらない。

「自分では意味があると思ってるし、意味はこれから生まれていくもの」

それを再認識させてくれた「津山」という場所、そこで関わってくださっている方々にこの場を借りてお礼を申し上げたいと思います。

PS.

津山の肉を早く食べにいきたい!