お客様の願いを形にする。 世界に一台のハイエースで車の楽しさを伝えたい | LISTEN (リスン)

経験を活かして幅広い提案を。お客様の選択肢を増やしたい

「最初からカスタム内容を具体的に決めているお客様もいるんですけど、『車をこういうふうに使いたいんだけど、どうしたらいいかな?』と、要望がふわっとしている方も多いんです。そういう方の願いを汲み取り、カスタム車として形にするのが何よりの喜びです」

そう語るのは、株式会社シーアールエスで新車販売とカスタムを担当する浦野倭だ。営業として、個人と法人の顧客から要望を聞き、カスタム車の販売と、顧客が持つ車のカスタマイズの提案を行う。中古車・新車の販売サイト経由の問い合わせや、当社のホームページを見たという顧客からの問い合わせに対し、まずは個人用か仕事用なのかを聞く。その後、家族構成や趣味、積み荷の種類などをヒアリングし、カスタムの内容やスタイルを提案するのが浦野の顧客に対する姿勢だ。

「子どもの頃は、乗り物系のおもちゃで遊ぶことに夢中でした。ミニ四駆やラジコンに始まり、成長にともなってもっと大きなバイクや車へと興味が湧くように。運転免許を取得してからは、広くて乗りやすく荷物やバイクも積めて宿泊もできるハイエースの虜になり、『動く自分の部屋』で仲間といろんな場所へ繰り出しました。そんな、たくさんのつながりや思い出を作ってくれたハイエースを、次はお客様にも提供していきたいです」

工業高校と自動車整備学校を経て、オートバイの整備の仕事に就く。6年が経った頃、ハイエースのカスタムにおいてファンから絶大な支持を得るCRSの求人を目にし、これまでの経験を大好きなハイエースの整備に活かせるチャンスと、迷わず飛び込んだ。

「前職では、オートバイを何千台と整備しました。使えなくなったオートバイを修理して乗れるようにする仕事だったんですけど、決まった予算の中で工夫して造り変えるという経験が今に活きています。今まで得た知識を駆使し、他のショップや他のスタッフにはできないユニークな提案をして、少しでもお客様の選択肢を増やすことを目指しています」

車は最高の遊び道具。その楽しさをもっと伝えたい

「僕自身、車をいじるなら他人と同じは嫌っていう考え方です。お客様も誰かの真似ではなく、世界に一台だけのハイエースに乗ってもらったほうが、絶対に楽しいと思うんです」

顧客一人ひとりと向き合って提案をする浦野には、強く印象に残っている出来事がある。自身がプライベートで乗るハイエースのカスタム車を見た顧客から、「同じ仕様にしてほしい」と言われたことがある。自分自身のカスタムの仕方を認めてもらえたことが嬉しかったという。さらに、浦野のこだわりやセンスを信頼して、「次はこういうことがしたいんだけど、どう思う?」と、カスタムのたびにアドバイスを求める顧客もいるほど。

「僕の中では、車は移動手段というより、仲間や家族と一緒に楽しめる『最高の遊び道具』。だからお客様にも、僕がカスタムした車でいい思い出を作ったり、ドライブを楽しんだりしてほしい。そんな楽しみを感じてもらえる車が造れたら、一番嬉しいです」

顧客と接する上で心がけているのは、常に同じ目線に立つこと。他のカスタムショップで上からものを言われて嫌だったと、CRSを訪れる人も多い。専門家だからといって上に立たず、ひとりの車好きとして顧客と同じ目線で持っている知識を提供したいと願う。その原点にあるのは、自身がハイエースと共に作ったかけがえのない思い出だ。車の楽しさをもっと知ってほしい――その想いで浦野は今日も店頭に立つ。

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